歯科訪問診療は、要介護高齢者が在宅や施設で歯科診療が受けられるものです。 

通院が困難な方のため診療で、虫歯とか歯周病などの治療だけでなく、入れ歯やお口の中の状態をチェックする検査や口腔ケア、嚥下機能障害など患者さまを計画的に継続的に管理して助言、診療を行います。


◯訪問診療にあたって

  • 全て介護保険、医療保険などが適用されます。
  • 交通費は一切かかりません。
  • 通院が困難な方が対象です。
  • 歯科医院で行う治療とほぼ同じ治療が受けられます。
  • ご自宅、施設にコンパクトな診療機器を持ち込んで診療を行います。
  • 診療時間は概ね約1時間ぐらいです。
  • ご家族、主治医、ケアマネージャー様と密に連携し情報共有します。
  • 一歯科医院の診療範囲は半径16K圏内と決められています。

◯口腔ケアについて

高齢者にとって口腔ケアは、誤嚥性肺炎をはじめ様々な病気にならないための予防としてとても重要なことです。
口の中を清潔に保ち、噛む·飲み込む·しゃべるといった口腔の働きを改善し、健全に維持します。患者さまご自身や、介護される方による口腔ケアが困難な方を対象に、歯科医師の指導により歯科衛生士がご自宅や施設を訪問して、口腔内の清潔を行います。

◯口腔ケアの目的

  • 虫歯や歯周病の予防
  • 口腔機能の改善
  • 誤嚥性肺炎(食物や唾液、口腔細菌が気管に入り込んで起こる肺炎)の予防
  • 心内膜炎(心臓の内部に口腔細菌が繁殖して起こる炎症)の予防
  • 口臭の軽減
  • QOL(生活の質)の向上
  • ADL(日常生活動作)の改善

◯摂食嚥下について

摂食嚥下とは、飲食物をお口の中に入れて咀嚼(そしゃく)する「摂食」と、飲み込む行為「嚥下(えんげ)」を表す言葉です。健康な方には当たり前の行為ですが、高齢になり体力が低下したことで筋力が落ちたり、認知症になって「食べる」ということ自体も適切に行いにくくなったりして、「摂食嚥下障害」が生じることがあります。
摂食嚥下障害が起きると、体は栄養をとれなくなり、また食事の楽しみも奪われてしまいます。そこで当院では、摂食嚥下の機能を向上させる治療を行っているのです。
摂食嚥下障害とは、高齢に伴う筋肉の衰えや各種疾患、認知症等が原因で「食べる」機能が低下することを言います。摂食嚥下障害になると、免疫力の低下に伴い、口腔内の細菌が気管へ入り、誤嚥性肺炎を引き起こすケースがあります。そのため、誤嚥性肺炎や栄養不足にならないよう、リスク予防のトレーニングをします。
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